【読書記録】住野よる「君の膵臓をたべたい」

 ずっと気になっていた、ずっと読みたいと思っていた本。このタイトルで、あれだけ本屋で大々的にプッシュされていたら嫌でも気になります。でもなんでだか自分では買う気になれなくて、誰か貸してくれないかなーなんて思っていたら、意外な人から借りました。えっ、本なんて読んでたの?!という方に。なんて失礼な話。

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

  読んでいる途中で、中学生の頃に友人から借りた本を思い出しました。あれは、そう、ケータイ小説が流行っていた頃の。魔法のiらんどか流行っていた頃の。Ayuだかなんだか、よくわかんないケータイ小説が文庫化されて。壮絶すぎるし、横書きだし、よくわからなくて、ド田舎の中学生にして80kgぐらいあった私に友人がナゼその本を貸してくれたのかよくわからない、全部よくわからない、それを思い出しました。いや、それよりは遙かに「ちゃんと」小説だとは思うんですけど。

 あ、これが最初に言いたい。帯に書いてあった小栗旬のコメントが「小説を読んで純粋な涙を流したのは初めてでした」みたいなことが書いてあって、まだ読んでないのに

嘘やん。(宮川大輔 風)って思いました。まだ読んでないのに。

 

 一言で言うなら、「想像してたのと違った」になるでしょうか。この作品は大絶賛のコメントが多い気がしているのですが、私が読了後に抱えた感情はまったくそれとは異なり「私ってもしかしてすごく性格悪いんじゃ?」と不安になりました。期待していたものに対する結果がどれこれも呆気なくて、意味をもたなくて、伏線を回収してなくてイライラしたというか。でも私が勝手に伏線と思っていただけで、それは伏線ではなかったのかも知れない。主人公たちが話していたように、すべてのことに意味があると思ってはいけなかったのかも知れない。そう思うと、なんか・・・・・・うーーーーーーん。

 タイトルは「たべたい」というひらがな表記なのに、物語の中ではすべて「食べたい」と表記されていて、それに意味があると思ったんだけど、それも特に何も書かれていなかった。「君の膵臓を食べたい」がタイトルだと、あまりにもカニバリズム的なことになってしまうから?作者の名前もひらがなだし?表紙のふんわりした絵にそぐわないから?うーーーーーん。ラストまでずっと隠していた主人公の名前を知ったときも「それで???」という気持ちだった。『春を待って桜は咲く』ということなのかなぁ。だとしたら素敵だなぁ、って思おうとして・・・・・・うーーーーーーーん。

 

 でも、本を読んで泣くという経験がない中高生あたりの若い方々に、こういう小説って必要なんだと思います。「自分本で泣けるなんて心キレイじゃね?」「この本いいよ、泣けるよ!って友達に薦めてんべ。やべぇ本薦めるなんて超絶カッコイイ」「もしかしてあたし読書力あるんじゃね?ちょっと違う本読んでみんべ!」ってなって(オール田舎もんの高校生になってしまった)本が売れるのかも!なんてすばらしいことだ!

 酷評してしまったけど、主人公二人の会話はおもしろかったです。映画は恐らく見に行かないと思いますけど、浜辺美波ちゃんはピッタリだなーと思います。小栗旬北川景子は原作には出てこないので映画でのオリジナル設定ということですよね。そこまでしちゃうのかー。あ、そうだ。私としては結構気になったことがひとつ。病院の売店が3階っていうのはちょっと想像しにくい。1階だな。どうでもよいな。