【読書記録】誉田哲也「プラージュ」

 おもしろかった。誉田さんの作品を読んだのは「幸せの条件」以来。それとはまったく違うジャンルでミステリー?サスペンス?そんなことはどうでもよくて、とにかくおもしろかった。普通なら訳がわからなくなりそうな書き方なのに、サラッと読めてしまった。作家の腕の凄さってやつですね。

 前科者が集まるシェアハウスの話なんですが、ほとんどの人が罪を犯した理由が金田一の犯人みたいな感じ。うん、もうそれは仕方ないよ、って泣けてくるやつ。シェアハウスを管理する潤子さんが本当に素敵な女性だった。そこに存在するだけで人の人生を変えてしまう力を持った人なんだと思う。そして主人公のダメダメな貴生くんのこと、最後はちょっと好きになってしまった。

 ネタバレは絶対しちゃいけないと思う小説なので言いませんが(膵臓はあんなにペッペペッペとネタバレしていた奴が何を言うのか)みんなしあわせになれよ!と強く思った。ドラマも見たくなった~!主人公の貴生役は星野源なわけですが、私、高橋一生がこんなにフィーバーしてなかったら高橋一生が彰役をやっていたんじゃないかなーって思って、そしたらがっつり二人が絡んでたのかーなんて思って、そんな未来もあったのかもなーなんて、いやーそんな未来もおもしろかったなーって、でも本当に彰役をやってる眞島さんの演技も好きだからこの現実でいいです(このくだり、書いた自分ですら読んでいて時間返してって思った)